口腔外科って?

私が東京医科歯科大学で5年半勤務した「口腔外科」とはなんでしょう?

「こうくうげか」と読みます。「こうくうげか」というと「航空の外科?」だと勘違いされます。もちろん航空外科なるものは存在しません。

また、口腔外科と漢字で書くと「こうちつげか?」といわれることもあります。

「腔」と「膣」似てなくもないですが・・・


歯科にはいくつかの科があります。保存、補綴、矯正、歯周病、そして口腔外科。

歯科大学ではすべての勉強をします。

しかし、矯正と口腔外科はさらに勉強、実践を積まないと治療はできません。

口腔外科を除いてすべての科は歯と歯ぐきの治療です。(矯正はほんの少し骨を診ますが)

口腔外科は鼻から首まで。境界はあやふやです。

そしてそのあたりのすべての病気を治療するのです。

つまり・・・副鼻腔(蓄膿症になる鼻の両脇の空洞)唇、舌、頬、上顎、下顎 関節

その病気の数は限りなく種類があります。

首はというと、口腔がんになった時に首にあるリンパ節まで取る必要があるのです。

この口腔外科、大学によって治療範囲がずいぶん違う。


私が卒業した歯科大学では親知らずを抜くために入院したりしていましたが、医科歯科大学ではベッドが足りないので(いっぱい重篤な患者さんが待っているので)親知らずなんてのは外来です。

医科歯科大学の口腔外科では週4日手術があり、長い手術だと朝7時に入って出てくるのが夜の10時なんてのも頻繁にありました。

が、卒業した大学ではほとんどない。

また、大きな病院などでは「歯科 口腔外科」と標榜している科がありますが、内容はほぼ歯科です。

口腔外科で普通の人に関連あるのは親知らずの抜歯くらいですね。

医科歯科時代、私は親知らずの抜歯は速さ、腫れなど誰にも負けなかった。とちょっと自慢(笑)

入院患者さんはというと、癌が多いのです。

癌を取って顔が半分になった患者さんも珍しくありませんでした。

末期の患者さんもいて、そういう人は血管の近くまで癌が増殖。

少しの刺激で大出血します。

私も何度もそういう場面に遭遇しました。

そういう場合とりあえず押さえるしかない。ほんの数ミリくらいの血管が破れても天井まで血が噴き出す。

頭から血を浴びながら押さえる。

軟膏ガーゼで押さえても血があふれてくる。足元は大量の血でぬるぬる。

とんでもない世界です。

画像


写真はある受験雑誌に載ったものです。

正面が私です。

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