舌痛症、おそらく全国の歯科医師でこの病気を治せるのは私と数十人いるかいないか③


私が常勤で務めた歯科医院の話です。
普段は私一人が診療にあたり、1週間に1度院長がくるという病院でした。

ある時、院長が「娘が今度週に1日お世話になるからよろしく」とお願いされました。
娘さんは歯科医師です。が、まだ経験が浅かったのです。

週に1日くる娘さん(以後女医さん)はさすが歯科医師の娘、肝が据わっており、経験の浅さを感じない態度でした。

そこである女性の患者さんの担当になりました。

かぶせ物のために歯を削り、型を取り、仮歯を作る。

まあ、慣れていれば30分~40分で終わる治療。

ところが女医さん、3時間くらいに及んだのです。

途中で交代しようとしたものの女医さんは交代を希望しません。

なにせ院長の娘なのであまり強くも言えません。

ようやく終わったころ患者さんはぐったりでした。

そして、数日後、現れたその患者さん、痛みがひどい。

どこも問題ありません。

色々やっては見ましたが、治りません。院長が来たときに相談しました。
院長は診察後、患者さんに「痛いはずがない!!」と言い放ち患者さんと口論になりました。

その患者さんしばらく来院しませんでした。

再び来院「何人かの知り合いに相談したらニシオ先生なら信頼できるからもう一度かかったほうがいいといわれてきました」と

そしてその時に女医さんの治療の時に精神的にかなりの負担があったといってくれました。「ニシオ先生に代わってくれないかとそればかり思ってた」とも。

私は謝り、いろいろ治療を試みました。

どうも仮面うつ病らしい。

が、その治療をしてもなおらないのです。

オーソリティーの筒井先生に紹介しようとしたところ先生はすでに退官され、その病院では仮面うつ病の治療はしていないとのことでした。

いろいろ当たりましたが、仮面うつ病の治療はどこもしていないようでした。
そして・・・
患者さんはこの歯をを抜いてほしい。毎回のように強い痛みがあって耐えきれないからと。

そこでまずは神経をとり、やはり痛みは消えず、歯も抜きました。が、治りません。

前々回話した後輩と一緒です。

しばらくのちに来られ、もう痛いのを受け入れることにしたと患者さんはおっしゃっていました。

医療が原因の仮面うつ病は治らない。それが私の結論になってしまいました。

その患者さんのことを思うと今もつらいです。

{なお、この話のいくつかのことは個人を特定されないように設定を変えてあります}

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