困った歯医者 (命も生活も削る酒)



O先生 中央区開業医
私の同級生です。

学生時代は同級生で作ったロックバンドのボーカルをやっていました。
そのせいか歌は抜群にうまい。
また、生粋の江戸っ子で人当たりもいい。
憎めない性格。

彼は大学卒業後中央区の大きい病院で勤務したあと自宅にビルを建てました。もちろん借金でしょうが1億かかったそうです。

1階はテナントに貸して2階が診療所、3階が自宅。

彼は要領も良く勘もいいのでそこそこに患者さんを集めていたはずです。
10年くらい前に首が痛くて診療できないから代診してくれっていわれて。行ったことがあります。それだけ患者さんがいたんです。

10年位前に突然電話がありました。
「西尾んとこは患者さんの数はどう?
  オレんとこは患者さんがいなくてあさって1人しか予約入っていないんだよ。
月OO点ないとやっていけないんだよ」

彼の娘は確か私立の学校に行かせているはず。
「やっていけないというより節約して今の点数でやっていけるようにしたほうがいいんじゃない?」

私がこう冷たく言う背景に15年位前にこういうことがあったんです。

代診に行ったときに、診療が終わって
「ちょっと食べに行こう」
スタッフも一緒にちかくの鰻やさんへ。

そこでやおら飲みだしたんです。
私にも「いっき!いっき!」といっき飲みをさせて自分も飲む。
「すみませ~ん。お銚子じゃんじゃん持ってきて」

どんどんピッチはあがります。
そして30分もしたころ彼は倒れてしまいました。
スタッフはちっともあわてず、奥さんを呼びました。

スタッフに聞いたところ、しょっちゅうこういう飲み方をしているそうです。
だから飲み会も1時間で先生が吐くか意識なくなってお開き。

そして二日酔いで午前中の診療を休むことはしばしば。

これでは患者さんは少なくなる。

彼は「バブルがはじけて近所の会社が少なくなったから患者さんがすくなくなったんだ」といってましたが、私は信頼がなくなったからだと思います。

若い頃いっき呑みで楽しかったんでしょう。
それが今も忘れられない。じゃないかな?

学生時代から青山のミニクラブへ行ったり、先、先、やってきた彼は患者数が少なくなるのも人より先でした。

数年前に同窓会がありそのあと親しかった数人で飲みました。
相変わらずの飲み方(さすがにいっきはしませんでしたが)で体型はメタボ花盛り。

そしてみんなでフィリピンパブへでかけて行きました。
残ったのは歯周病で有名になった花村先生と私だけ。
2人でコーヒー飲んで帰りました。



15年前
みんながうらやむほどきれいだった奥さんは彼にこう言ってました。
「浮気をしようがなにしようがかまわないけれど、私を未亡人にだけはしないで」

私も年寄る前にお前の葬式に出たくないよ。
身体だけは大切にしてくれよな。

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